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「___・ラジオ・デイズ」編集後記の編集後記

 「ガールズ ラジオ デイズ」合同誌、「___・ラジオ・デイズ」を、ひっかけさん(@orb_of_college)と共同主催のもと、発行しました。

 

 内容の詳細は以下の記事に、ひっかけさんがまとめてくださっております。
 5/2のエアコミケ開催に合わせて予約を開始、5/12より販売・発送開始となりましたが、なんと、5/15を持って完売の運びとなりました!
 C98が中止となり、Webのみの販売でここまで手に取って頂けるとは思いもしませんでした。本当にありがとうございます。
 
 蛇足かもしれませんが、あとがきのあとがきならぬ、編集後記の編集後記的な物を少し。
 
 まず、今回の企画には、Twipla(https://twipla.jp/events/417004)にもありますが、「記録として手元に残るものを作りたい」という動機がありました。
 僕自身の感覚として、年々インターネットの参照性ってどんどん失われていっていて、それこそ「いま」がひたすらに連続する場となっていっている、というのがあります。
 もちろん、ガルラジが、インターネットがそういう場になっているからこそ、あれだけ熱狂できたのだということは言うまでもありません。
 
 2ndシーズンのチーム富士川キャッチコピーは「いつか、あのときは楽しかったと、言えるように」(by 金明凪紗)ですが、もはや、そうやって言うことは間違いなく出来るでしょう。#2019年はガルラジ!はたぶんこの先もずっと覚えている。
 でも、それだけでは「なんかもったいないな」と思ってしまったんですね。もうちょっと確かに振り返ることができたらいいなと。”そこ”を見れば、どういう人たちがそこにいて、どういうふうにガルラジを受け取っていたのかがわかるような。
 それを実現するのに、合同誌として物理的な本の形にするというのは、少なくともできる範囲内ではこれ以上ない手段だと思いました。
 
 だから、今回の合同誌は、作品形式にこだわらず、参加したい人にそれぞれのガルラジを表現してもらいたいと思い、形式としてのレギュレーションは無しで募集をかけさせて頂きました。実際に、ガルラジがそれだけ幅のある受容のされ方をしているコンテンツだろうという肌感覚もありました。
 その結果、なんと30人もの方にご参加頂き、その上、小説、エッセイ、評論、漫画、イラスト、そしてエントリーシートパワポ資料など、こちらで想定した以上にバリエーションのある原稿をご寄稿頂けました。
 そして、これは編集をしていて最も驚き、そして最もエキサイティングだったことなのですが、本にすることで、それらの非常に広範なバリエーションが、ガルラジという線で結ばれ、包括されるように思えたのです。それぞれの原稿が、一冊の本の中に配置されることで、バラバラでありながら、それぞれが相互に影響し合って意味が出てくるような。「合同誌を作る」というのは、こういうことなのか、という気づきでもありました。編集中に、「これは面白い本になる」という確信を持てたときの静かに湧き上がってくる高揚感は、なかなか味わえるものではないと思います(どんどん増えていくInDesignのページ数に萎縮したりもしていましたが)。本当に貴重な経験をさせて頂きました。
 
 良い本が作れたと、心からそう思っています。共同主催のひっかけさん、および、参加して頂いたみなさんのおかげです。重ねて御礼申し上げます。ありがとうございました。この企画に携わることができて本当に良かったです。
 手に取って頂いたみなさんにとっても、この本が良いものであってくれていたら幸甚です。もう少し欲を言ってしまうと、10年後ぐらいに、本棚を整理しているときにぽろっと出てきて、「あーこんなのあったな」とパラパラめくって思い返していただけるような未来があればいいなと。